循環制御
Print ISSN : 0389-1844
原著
歯科処置中にモニター管理を行った高齢患者の 併存疾患と循環器系合併症に関する検討
西川 美佳高石 和美大塚 拓吉田 雅彦加山 実優富山 栞篠島 理髙田 真里菜髙田 香藤原 茂樹江口 覚北畑 洋川人 伸次
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2024 年 45 巻 2 号 p. 116-120

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抄録
  歯科麻酔専門医が歯科処置中にバイタルサインのモニタリング(モニター管理)を行った高齢患者について、併存疾患の数と種類、循環器系合併症の発症頻度を明らかにするために、過去3 年間の麻酔記録をもとに本調査を行った。高齢患者一人あたりの平均併存疾患数は2.9 で、循環器系疾患が最も多く、高血圧に最も多く罹患していた。当日、循環器系のバイタルサイン異常を認め処置を延期した頻度は1.8%(614 例中11 例)であった。処置中の循環器系合併症発生率は0.3%(2 例)で、いずれも循環器系併存疾患を有していた。循環器系併存疾患を有する高齢患者の歯科処置では、循環器系合併症発症の危険性に注意を要する。
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