抄録
大腿動静脈を用いた体外循環においては下肢血行
障害が起こり得るが、その早期診断のために近赤外
線分光法(NIRS, near infrared spectroscopy)による
局所酸素飽和度(rSO2, regional oxygen saturation)
をモニタリングすることが多い。下肢血行障害
は大腿動静脈へのカニュレ挿入に伴う動脈の灌流
障害と静脈の還流障害に分類されるが、多くの
場合は送血カニュレによる灌流障害が原因であ
る。今回、大腿静脈に挿入した脱血カニュレ
による下肢血行障害をrSO2 により検知した症例
を経験したので報告する。