循環制御
Print ISSN : 0389-1844
症例
宗教的輸血拒否患者の心室中隔破裂に対し Impella® による循環補助を確立するも 血小板減少により早期閉鎖手術を判断した一例
中村 優太 朔 啓太濱 大介浅井 徹太田 隆嗣倉橋 清泰
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2025 年 46 巻 2 号 p. 105-110

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抄録
  心筋梗塞による心室中隔破裂(VSR, ventricular septal rupture)は稀だが致死的な疾患であり、発 症から手術まで7 ~ 10 日以上待機してからの VSR 手術を行うことが推奨されている。待機の ためには、循環動態を安定化させ、全身状態を保 つ必要があり、前向性flow の維持が重要課題と なる。また、心筋に大きなダメージを負った病態 であり、術前の心筋保護は、心機能維持による 前向性flow の確保のみならず長期予後にも直結 する。   エホバの証人の信者は、その宗教的性質上、 輸血をすることができない。無輸血によるVSR 閉鎖手術を成功させるためには、術前に血球や 凝固成分を厳格にモニタリングし、可能な限り 維持する必要がある。本症例は、VSR に伴った 心原性ショックに対してImpella CP® SmartAssist (Impella CP)を用いた管理を行った症例である。 Impella CP 挿入後に循環動態の安定は得られた が、血小板の減少を認めたため2 日間の待機にて VSR 閉鎖術となった。
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