抄録
都市活動を支える工業製品の生産や運用、廃棄などに伴う環境負荷排出を低減するには、機器の省エネ化や延命化、使用済み製品の再生利用等によってライフサイクル全体で資源生産性や環境効率を高める製品管理が重要となる。本稿では、まず家庭用冷蔵庫を対象製品として取り上げ、その主要ユニットのリユース適合性や課題などの特性を整理した。その上で、コンプレッサーを対象として、そのリユースとメンテナンスを組み合わせて製品の延命化を図る戦略による環境負荷削減効果の評価を行い、買い替えと使用済み製品のリサイクルを中心とした製品管理に比して、リユースが省資源と省エネの両側面において優位となる局面を導き出した。