抄録
本研究は、環境問題の中でも身近な課題である家庭ごみの削減問題について検討を行う。そのためには、ごみの排出者である世帯のごみ問題に対する意識、物品の購入行動、リサイクル活動の実態、ごみ分別に対する考え方、およびごみ減量対策に対する考え方について調査分析を行い、物品の購入から排出に至るまでの意識構造を明確にする必要がある。分析の結果、家庭ごみの減量を促進するためには、ごみ収集の有料化や分別の徹底、さらには法的規制の強化だけでは解決することは困難であり、消費生活におけるごみ問題全般についての意識改革が不可欠である。