抄録
エコロジカル・フットプリントは人間活動の環境負荷を面積で表した指標として注目を集め、活用されている。本研究では同指標が面積指標であることに着目して、エコロジカル・フットプリントの変数に容積率を取り込んだモデル式を構築し、環境負荷の少ない土地利用計画の可能性について検証を行った。この結果、土地利用密度が環境負荷改善の新たな選択肢となりうる可能性を示した。また、モデル式に基づく考察、並びに我が国の4つの地域を対象とするケーススタディの結果から、大都市部の方で土地利用が低密度から中密度へ移行された場合に改善度が高く、更に高密度化しても改善度が低いことを明らかにした。