p. 223-228
個人のマナーやモラルの低下によるゴミのポイ捨てや路上喫煙は後を絶たず、生活環境の悪化のみならず歩行者へ危害をもたらす恐れもある。本研究は、千代田区を参考として過料による取締りを計画している名古屋市を対象とし、市民の意識や行動実態をふまえた行政対応のあり方について考察することを目的とする。名古屋市民を対象として、ごみのポイ捨てや過料制度に関する市民の意識と行動を把握するために、アンケート調査を実施した結果、環境問題に関心が高い人ほど自らの責任を自覚していること、過料の適用によってはルールからマナーへの移行を期待できないこと、などが明らかとなった。