環境情報科学論文集
Vol.19(第19回環境研究発表会)
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都市住民の野生哺乳類に対する態度と生息環境の維持・管理に対する意向
園田 陽一倉本 宣
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p. 241-246

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抄録

本研究では、都市住民の野生哺乳類に対する態度の意識構造と共存希望との関連性を把握し、生息環境の維持・管理の方向性を示した。因子分析の結果から、住民の野生哺乳類に対する態度として、「自然性」、「利用性」、「対立性」が抽出された。また、都市住民は、総体的に「自然性」に対する認識が高く、共存への理解も高い。また、都市住民は、全体として「対立性」に対する認識が高い。特に、実際の被害を受けた経験のある住民において「対立性」の認識が高く、野生哺乳類との共存に対して否定的な態度をもたらすことが示された。そのため、野生哺乳類と住民との経済的、精神的対立関係のリスク評価が合意形成の際に重要であると考えられる。

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© {2005}(社)環境情報科学センター
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