本研究は、生物資源を活用したエコロジカルな汚水浄化システムである“リビングマシーン”のシステム構築・開発を目的とする継続的研究であり、水質実験・バイオマス測定によってその性能評価を行った。2003年度に構築した濾材を使用しない完全水耕型システムでは汚水中の無機態窒素の硝化・リンの減少についての基礎的な知見が得られた。そして2004年度に改良を加えて構築したゼオライト複合型システムでは、汚水中の窒素が初期の段階で急激に減少し、一時的に上昇、その後緩やかに減少するという一連の動向が明らかとなり、性能は向上したと評価できた。今後の課題はハーブ利用による益虫誘引等のエコロジカルな害虫対策等が挙げられる。