医療経済研究
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特別寄稿
脱タバコ社会の実現を目指す日本学術会議の取り組み
大野 竜三
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 19 巻 3 号 p. 201-210

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抄録

日本学術会議の主たる役割は、約83万人の科学者コミュニティの代表機関として、政府からの諮問への答申や進んで提言を行なうことにある。直接的・間接的喫煙は、これまでの国内外における多数の疫学的および実験的研究によって、がん、循環器疾患、呼吸器疾患などさまざまな健康障害の原因になり、かつ経済的損失も与えていることが科学的根拠を持って示されている。残念ながら、わが国はタバコ規制に関しては最後進国に属している。タバコの健康障害や火災・環境汚染から国民を守り、健康面・環境面においても世界でリーダーシップを発揮するために、脱タバコ社会を実現させることが科学者の責務であるとの視点に立ち、日本学術会議は更なる啓発や法的規制に関する提言を行なうべく準備中である。

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© 2008 本論文著者

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