p. 413-418
平成16年7月福井豪雨では福井県北部に甚大な被害が生じた。災害の発生から1ヶ月後、福井市街地の足羽川近隣の住民に対して、避難情報の伝達と避難行動についてのアンケート調査を実施した。その結果、避難情報の伝達に関しては、避難勧告発令時刻と住民に伝わった時刻の比較、避難勧告情報を受け取った手段を分析することで、行政機関の情報伝達が一部地域で不十分であったことがわかった。さらに、住民の避難行動に関しては、自宅の浸水でようやく避難を決断した住民が多いこと、河川に隣接する地区で浸水前に避難した人が多いことを明らかにした。