p. 449-454
企業の事業活動における環境と経済の両立を示す評価指標として、環境効率指標がWBCSDなどによって提唱されている。日本国内においても、多くの企業が導入しているが、現在の環境効率指標の多くは、企業などの年間の事業活動の事後評価に用いられており、将来目標として、「環境効率を2倍に」という目標設定に利用されてはいるものの、戦略的な活用には至っていない。本研究では、財務報告書に記載されている財務指標と、環境コストなどの環境指標を用いて、環境効率指標を複数の指標に分解し、その要因分析を行う。これによって、環境効率指標の値によって示される将来像に至るまでのロードマップを描く際の指針を提供する。