p. 485-490
本稿では、岩手県の一般廃棄物処理システムに関する地域施策のもたらす環境影響を定量化するために、LCAを実施した。一般廃棄物処理システムへの適用に際しては、施設規模と輸送距離を考慮する必要があることに着目し、施設規模別インベントリの作成と輸送経路を含む地理情報データベースを整備した。構築したインベントリを分析し、施設規模によってLCAの結果が変化しうることを示唆した。LCAの実施結果より、計画案はCO2を19.8%増加させることが見積もられ、環境アセスメントでは考慮できなかった背後での排出量がプロセス別に定量化できた。また、地理情報データベースに基づいて分析したため、環境負荷を地域別に算出できた。