主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 271-276
本研究では、台北植物園において来園者の利用実態と展示施設評価について調査し、台北植物園リニューアル事業の成果を評価した。その結果、台北植物園の来園者属性では平日と休日で差があり、主要な利用形態は散歩・運動であった。来園者の利用評価では施設等のハードの部分は好評を得たが、解説施設の内容等ソフトの部分の評価は低かった。今回のリニューアル事業は設備や建築物の整備を重視し、同事業は成功したといえるが、「解説システムの改善」と「管理頻度と方針の検討」という二つの課題が残った。「来園者の要望への対応」、「環境施設の整備と管理方針の改善」と「解説システムの充実」の三点は台北植物園の展示の質の向上に資する要因であることが明らかになった。