主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 339-344
本研究の目的は、ハイパースペクトル画像に及ぼす林冠下の構造の影響を抽出する事である。まず、構造が単純な大学構内のソメイヨシノ並木を対象とした。ハイパースペクトル画像に近赤外分校法を適用し、ピクセルのスペクル特性の違いを調べるため主成分分析を行った。反射率の主成分分析の結果、影の影響が反映され、樹冠下の地表面の影響は把握できなかった。二次微分吸光度では、影の影響を受けずに樹冠下の地表面の影響を捉えることができた。二次微分吸光度を用いた主成分分析により、樹冠の縁の部分でソメイヨシノ樹冠下の地表面の影響を抽出できることが示された。樹冠下の影響を捉えるのに本研究の解析方法は妥当であると判断された。