抄録
本研究では,自然公園での利用実態調査手法について,調査目的に即した調査手法の適合性および公園の運営管理に資する知見の提供という観点から,既往文献をもとに,改善に向けた課題を検討した。調査目的は,利用実態の把握,利用に伴う自然環境および利用体験への影響,管理の効率性と予測に関するものに大別された。調査手法上の課題として,調査項目,検討対象となる空間スケール,サンプリング手法,計測尺度に関する学際的検討の必要性が示された。現状のサンプリング調査の精度の向上には,調査手法の標準化を行い,事例研究で得られたデータの比較検討を可能にし,調査目的や調査対象の特性に応じた最小単位の計測尺度を定める必要がある。