本研究は,一般生活者による日常生活での環境配慮行動を引き起こす要因と阻む要因を明らかにするため,環境配慮行動の一例として「マイカップを利用する」という行動を取り上げ,調査と考察を行ったものである。フィールド調査を中心とした事例研究から飲料購入者がマイカップを利用する理由・利用しない理由を抽出し,広瀬(1994)の「環境配慮的行動と規定因との要因連関モデル」を用いてマイカップ利用とその促進要因・阻害要因との連関について考察した。この結果,マイカップ利用行動においては広瀬(1994)のモデルで示された要因に加え感覚的な評価が要因として連関することを提示した。