主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 285-290
近年,我が国の工業用地は減少に転じており,特に窯業などの地場産業で顕著となっている。そこで本研究では地場産業集積地域における工場跡地の現状と課題を指摘することを目的にした。まず全国の工場立地動向の実態から工場立地として「面積」「利便性」「地価」が重視されていることがわかった。次に工場跡地の再利用における課題を,窯業を地場産業とする岐阜県瑞浪市陶町をスタディとして明らかにした。その結果,当該地域では長期にわたる大量の工場跡地の遊休地化によって建屋の崩落が進む等の環境的課題を呈しており,また全国の工場立地の実態からは当該跡地への新規工場立地はのぞみにくいことが指摘できた。