環境情報科学論文集
Vol.22(第22回環境情報科学学術研究論文発表会)
会議情報

鉄くずの国内リサイクル保護政策の評価
日中応用一般均衡モデルによる定量分析
山崎 雅人
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 239-244

詳細
抄録
近年,日本から中国へ向けた鉄くずの輸出量が増加しており,鉄くず価格の上昇を引き起こしている。そのため鉄くずを主原料とし,粗鋼を生産する電炉メーカーは,生産コストの上昇に直面している。本稿では日中応用一般均衡モデルを用いて,国内における鉄くずリサイクルを維持するための2つの政策(電炉メーカーへの減税措置と鉄くずの輸出に対する課税)を比較検討する。分析により,電炉メーカーへの減税措置は鉄くずの国内価格を高騰させ,転炉などの鉄くずを用いる他の産業の生産コストを上昇させるのに対して,鉄くずの輸出に対する課税は国内の鉄くず価格を下落させ,鉄くずの利用コストを引き下げることが明らかとなった
著者関連情報
© {2008}(社)環境情報科学センター
前の記事 次の記事
feedback
Top