環境情報科学論文集
Vol.23(第23回環境情報科学学術研究論文発表会)
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WBGT を用いた樹林のもつ夏季の体感温度低減効果の分析
野々村 敦子増田 拓朗
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キーワード: 体感温度, 緑被率, WBGT
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p. 161-166

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抄録
従来,熱中症は高温環境下での運動時に発症するものであったが,最近では普通の日常生活においても発症例がみられる。この原因として,都市化による都市部の高温化が考えられる。暑熱による人体への負荷を考慮する場合,気温に加えて,放射温度,気流,湿度も考慮する必要があるが,これら4 要素をすべて考慮した湿球黒球温度(WBGT)が,体感温度を定量的に表す指標として用いられてきている。本研究では,樹林のもつ体感温度低減効果について明らかにすることを目的に,香川県高松市において2008 年7~8 月に実施した気象観測結果を用いてWBGT を算定し,樹林と体感温度の関係を分析した。その結果,観測地点周辺の緑被率だけではなく,50m 四方のより広範囲での緑被率や地表面の状態によっても体感温度が異なることを定量的に示した。
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© {2009}(社)環境情報科学センター
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