抄録
都市の成長に伴い,過去から現在にかけて大量の建設資材が投入されてきており,近い将来大量の建設副産物が発生することが予測されているが,再利用先の減少により,排出量と投入量のバランスの崩壊が危惧されている。そこで,空間情報を用い,過去から現在までの資材蓄積量を推計した。さらに,用途地域ごとに耐用年数を推計し,将来のマテリアルバランスの予測を行った。その結果,建築物からの排出量が2030 年には290 万トン,道路建設に投入される物質投入量が12 万トンと推計され,排出量が投入量を約24 倍を上回ることが明らかとなった。