抄録
本研究では,特に個人の性格的な要素に注目し,これらと温暖化問題への関心やイメージとの関連を明らかにすることを目的とする。このため,属性の異なる約100名のモニターに対し,温暖化理解に関する学習会を行い,その前後でアンケート調査を実施した。その結果,温暖化への関心の具体的な中身やイメージは多岐にわたっており,温暖化理解がセグメント化していることを示した。また,従来では温暖化に対する知識量や,年齢や性別といった個人属性がこのようなセグメント化の要因であると考えられてきたが,これらと同様に「自己主張が強い」や「悲観的である」などの性格的要因も大きく関係していることを明らかにした。