抄録
環境がもたらす主観的な活力感の向上効果を簡便に調べるため,SVS (Subjective Vitality Scale; 活力感指標)の日本語版(SVS-J)の開発を研究目的とした。オリジナルのSVS(英語版)を翻訳後,計168 名を被験者として,室内実験(実験①)および屋外実験(実験②)を実施した。実験①では,室内にて123 名の被験者を,約15 分の森林環境を記録した動画に曝露した。曝露前後でSVS-J への回答を求め,集計後に信頼性・構成概念妥当性を検討した。実験②では,屋外にて45 名の被験者を,約30 分実際の森林環境に曝露し,その前後でSVS-J を含む数種類の調査票への回答を求めた。集計後に他の調査票との相関を調べることでSVS-J の基準連関妥当性の検証を行った。検討の結果,SVS-J の妥当性・信頼性が確認されたことで,今回開発したSVS-J は,単に簡便なだけでなく,実用に耐えうる調査票であることが示された。