環境情報科学論文集
Vol.30(第30回環境情報科学学術研究論文発表会)
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屋外ネットワークカメラを用いた雲のステレオ観測
小田 僚子橋北 太樹菅原 広史清野 直子稲垣 厚至
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p. 37-42

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抄録

首都圏では局地的大雨が多発し都市水害が深刻化しており,その発生場所や時間,降雨の規模などを予測し災害を最小限にすることが望まれている。本研究では,東京湾周辺の沿岸部4 地点に屋外ネットワークカメラを設置し,都心および東京湾上の大気場を常時観測するシステムを構築した。ステレオ観測により,都心で発生した積乱雲の成長初期段階から発生場所と発達高度を定量的に評価できることを示した。また,夏季における雲の流れ場から,雲の存在高度が2 層となっている状況は約35%あった。下層の雲の動きは衛星画像から捉えることは困難である一方,降雨の発生には下層の大気の流れを把握することが重要であることを指摘した。

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© 2016 (社)環境情報科学センター
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