環境情報科学論文集
Vol.34(2020年度 環境情報科学研究発表大会)
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研究論文
作業者への負荷量からみた実施条件
サクラマス産卵環境の持続的な創出にむけて
佐藤 可菜恵渡邉 一哉
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p. 139-144

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抄録

渓流域でのサクラマスへ産卵環境の提供を事例として、作業者の身体負荷量を考慮し検討した結果、次の知見が得られた。1)1 日の活動時間は6 時間以内とし、そのうち造成作業は3 時間以内で完了する。2)造成面積は約2m2、適材の適量は約330kg。3) 造成数は4 か所を基準とする。4)造成環境の条件は次のように整理された。①「採集」は、河道に近接する陸域にて適材が約330kg 以上密に堆積する場所で実施する。②「整地」は、河床の掘り起こし作業が少なく、かつ、適材投入後の水深が30 ㎝程度となる場所で実施する。③「運搬」は、採集地から造成地までの経路ができるだけ陸域となる場所を選定する。 以上の条件は、渓流域における持続的な環境修復活動への重要な知見となる。

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© 2020 (社)環境情報科学センター
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