2012 年7 月から開始された固定価格買取制度により,特に太陽光発電の導入が進んでいる。一方,太陽光発電の予測誤差による系統のインバランスが大きな問題になりつつある。そこで,本研究では地域新電力が電力・水素複合エネルギーシステムにより,インバランスリスクを軽減させる方策について事業性評価を行った。その結果,本研究で設定した水素製造の条件のもとでは,新電力事業者は水素製造を行うことで,インバランスリスクを回避することを示した。とりわけ調達電源として複数の電源を組み合わせることや予測誤差が大きい場合はより大きな水素製造設備を設置することがより経済的であることがわかった。