日常生活における省エネ行動を促進する啓発事業が全国で展開されているが,ライフスタイルへの省エネ行動の定着は難しい。本調査では,省エネ行動の啓発とその定着を目的とし,大学生を対象とした質問紙調査を用いて,臨床心理学の技法を導入した解決志向による啓発を実践し,その効果を検証した。その結果,日常生活で実践できていない省エネ行動に対し,どうすればできるようになるのか,という解決像を具体化することで,啓発後の省エネ行動を実施するようになった。解決に焦点をあてた新たな啓発手法として有効であることがわかった。