主催: 一般社団法人環境情報科学センター
会議名: 2023年度 環境情報科学研究発表大会
回次: 37
開催地: 日本大学会館
開催日: 2023/12/18
p. 220-225
鉛による表層土壌汚染の浄化方法では、掘削除去が多用され、過剰な対策による環境・経済・社会への負荷が大きいことが懸念されている。本研究では、土壌中鉛の含有量の鉛直分布の実測値を用いて、対策する土壌の掘削深さの違いによって、対策後に残存する健康リスクと、各対策手法がもたらす環境・経済・社会への影響を評価するパラメータを算出し、サステナブルレメディエーション手法を検討した。盛土や舗装のみでも十分であるし、更に50 cm の掘削除去をすれば健康リスクの低減とともに、他の環境負荷や対策費用も半減できることが分かった。詳細な深さ方向の濃度分布の把握が、健康リスクと、環境・経済・社会への影響を低減に有用であることを示せた。