環境情報科学論文集
Vol.37(2023年度 環境情報科学研究発表大会)
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研究論文
鉛表層土壌汚染サイトでのサステナブルレメディエーションの適用と対策の検討
小林 剛万 晟吉李 京
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p. 220-225

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抄録

鉛による表層土壌汚染の浄化方法では、掘削除去が多用され、過剰な対策による環境・経済・社会への負荷が大きいことが懸念されている。本研究では、土壌中鉛の含有量の鉛直分布の実測値を用いて、対策する土壌の掘削深さの違いによって、対策後に残存する健康リスクと、各対策手法がもたらす環境・経済・社会への影響を評価するパラメータを算出し、サステナブルレメディエーション手法を検討した。盛土や舗装のみでも十分であるし、更に50 cm の掘削除去をすれば健康リスクの低減とともに、他の環境負荷や対策費用も半減できることが分かった。詳細な深さ方向の濃度分布の把握が、健康リスクと、環境・経済・社会への影響を低減に有用であることを示せた。

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© 2023 (一社)環境情報科学センター
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