抄録
農地の集積は土地利用の非効率を解消し,生産性を向上させるための重要な政策課題となっている。わが国では制度改正や規制緩和を通じて,市場を基軸とした農地集積の促進を長年にわたり図ってきた。しかし,市場取引のみに委ねた農地の集積・集約の実現には限界があり,制度的な支援の重要性が増している。2012年から実施されている人・農地プランは,市町村(政府)が集落に自主的な計画を促し,大規模経営への農地の流動化を進める政策である。本論文では,人・農地プランの農地集積効果について,内生性を考慮した操作変数回帰によって検証を行った。結果,人・農地プランには担い手への農地集積効果があることが明らかとなった。