低熱ポルトランドセメントクリンカーの粒度分布を制御することで充てん率を向上させ、低水粉体比において優れた流動性と強度を持った高強度コンクリート用セメントの材料設計を実施した。任意の粒度分布から粉体の充てん率を計算可能な粒子充てんシミュレーションから求めた値と流動性は強い相関を示した。粒度調整により、水セメント比が20%以下でも優れた流動性を有するシリカフュームを用いない超高強度用セメントを提案した。また、モルタルにおいても流動性の改善および強度増進を確認し、セメントのみで130N/mm2~170N/mm2の超高強度領域を満足するセメントを試製することが出来た。