抄録
高炉スラグを混和したアルミナセメントの耐硫酸性機構について、普通ポルトランドセメントの硫酸劣化機構と比較して検討を加えた。普通ポルトランドセメントは酸に対し安定なSiO2ゲル層を形成するが、主要水和物のCHが二水セッコウに変化する際の膨張圧により、SiO2ゲル層ごと剥離してしまうため、硫酸に対し抵抗性が小さい。一方で、高炉スラグを混和したアルミナセメントは主要水和物のC2ASH8は二水セッコウの生成時の体積変化が1.15倍であり、膨張圧を発生しないため、硫酸との反応により生成したSiO2ゲル層が剥離せず残存し、硫酸の浸透を抑制するバリアとして機能するため耐硫酸性に非常に優れていると考察した。