抄録
収縮低減剤はコンクリートの乾燥収縮を低減する一方で、コンクリートの耐凍害性を損ねると指摘されている。本研究では、3種類の収縮低減剤を対象にして凍結融解試験を行い、耐凍害性低下の原因を検討した。その結果、耐凍害性の低下には、収縮低減剤の水和の阻害による細孔構造の粗大化および収縮低減剤の高い粘性による水圧の増大が関連していると推察された。しかしながら、それらより影響の強いのは、収縮低減剤の表面張力が小さいことによってもたらされる不適切な気泡組織であり、気泡間隔係数が大きくなることが、耐凍害性低下の主因であると考えられる。耐凍害性確保のためには、気泡組織を適切にする手法の開発が必要となる。