セメント・コンクリート論文集
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コンクリートの試験・評価
低鉄筋比領域における膨張コンクリートのなす仕事量の再評価
半井 健一郎森田 卓辻 幸和
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2010 年 64 巻 1 号 p. 154-161

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抄録

仕事量一定則の概念に基づく膨張コンクリートの膨張挙動の推定手法は、工学的有用性が高いが、A法一軸拘束供試体の拘束鋼材に対してなす仕事量を基準とするため、内部拘束の影響などが変動すると一定則は成立しない。内部拘束の影響が相対的に大きい低鉄筋比領域では、拘束鋼材に対してなす仕事量を下方修正する手法が提案されている。本研究では、仕事量の修正による推定精度を向上させることを目的に、仕事量の修正値の再計測を行い、低鉄筋比領域における膨張コンクリートがなす仕事量を精度よく測定した。その結果、低鉄筋比領域のみならず、引張剛性の小さいFPRを補強材としたCPC部材においても、膨張ひずみの推定精度が向上した。

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© 一般社団法人セメント協会
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