ダイナミックTGを用いて軽水和物との脱水温度の比較を行うために、重水を用いて重水素化したポルトランダイトおよびエトリンガイトを合成した。合成した試料はXRDで結晶相の同定を行い、SEMを用いて粒径を評価した。また、ATR-IRを用いてO-H振動とO-D振動の吸収ピークの大きさより、重水素置換率のおおよその検討を行った。XRDおよびATR-IRによる評価から、ポルトランダイト及びエトリンガイトの重水素化物の合成に成功したことが確認された。ダイナミックTGによる脱水温度の比較では、ポルトランダイト、エトリンガイトともに、重水素化物の方が低い脱水温度を示した。