セメント・コンクリート論文集
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繊維補強コンクリート
物性の異なるビニロン繊維を混合したハイブリッド型繊維補強セメント複合材の靭性能に及ぼす人工欠陥の影響
菊田 貴恒三橋 博三秋田 宏
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2010 年 64 巻 1 号 p. 470-476

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抄録

本研究は、2種類のビニロン繊維を混合したハイブリッド型繊維補強セメント複合材料の靭性能に及ぼす人工欠陥の影響を明らかにする目的で実験を行ったものである。実験は、混入繊維長及び試験体寸法と人工欠陥の影響を評価するため、ダンベル型試験体並びに角柱試験体による一軸引張試験を行った。結果として、人工欠陥を混入することで、繊維長のより長い繊維を用いた場合に安定的なひずみ硬化挙動が見られることがわかった。また、人工欠陥を混入することによる靱性能への影響を評価するには、薄板状の試験体ではなく100mm×100mm程度の大きな断面寸法を有する試験体を用いて性能評価を行う方がより適切であることがわかった。

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