2010 年 64 巻 1 号 p. 552-559
本研究では、コンクリートの圧縮強度が異なるRC床版供試体に対する輪荷重走行疲労実験を行い、RC床版の耐疲労性を評価した。その結果、コンクリートの圧縮強度が21N/mm2に比してコンクリート圧縮強度が35N/mm2のRC床版供試体は6.6倍以上の耐疲労性が得られた。また、輪荷重走行疲労実験結果から等価走行回数を得て、走行荷重が作用する押抜きせん断評価式を適用したS-N曲線式を提案した。これによって、1964-1973年改訂の道示で設計されたRC床版の場合は松井式らのS-N曲線、1980年以降の道示で設計された場合は本提案のS-N曲線を適用することでRC床版の耐疲労性の評価が可能となる。