抄録
本研究では、フライアッシュバルーンを用い水粉体比を低下させたセメント系軽量固化体の水熱合成について検討を行った。FABは密度約0.75g/cm3、50%体積平均径159μmの中空球状粒子であり、通常のフライアッシュと比べると、化学組成は同等であるが、構成化合物は、ガラス相が67%と大部分を占め、ムライトが26%と多く、α-quartzは2.4%と非常に少なかった。FAB-LHC系の水熱合成において、ペーストの流動性と材料分離抑制の両立はSF、分散剤、増粘剤の併用が有効であった。固化体の密度は0.85~1.05g/cm3程度で、圧縮強度は15~22N/mm2となった。FABの外殻は水熱反応後も残存しており、また、貫通細孔量が減少しており凍結融解抵抗性が高く物質透過性を低くすることで耐久性の向上が期待できる。