セメント・コンクリート論文集
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セメント化学
分子構造の異なる高分子系分散剤を添加した高炉セメントの流動特性
新 大軌玉木 伸二宮内 雅浩坂井 悦郎
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2012 年 66 巻 1 号 p. 28-33

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抄録

分子構造の異なる櫛形高分子系分散剤を用いて高炉セメントへの吸着・分散作用、高炉スラグ置換率が流動性に及ぼす影響について検討を加えた。櫛形高分子系分散剤の分子構造が異なるとセメント、高炉スラグへの吸着特性が大きく異なることを明らかとした。また、セメントへの吸着性が低い櫛形高分子系分散剤を添加した場合は高炉スラグ置換率が増大しても流動性が低下しないこと、セメントへの吸着性が高い櫛形高分子系分散剤を添加した場合は高炉スラグ置換率が増大すると流動性が低下することを明らかとした。セメントへの吸着性が低く高炉スラグへの吸着性が高い櫛形高分子系分散剤が高炉セメント系の分散剤として有効である可能性を指摘した。

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