2012 年 66 巻 1 号 p. 359-366
近年、施工性、生産性、品質管理および工期短縮等の面からプレキャストコンクリート部材の需要が高まっている。この部材の製作に際しては、早期に所定の強度が要求されるため、蒸気養生を施すのが一般的である。本研究では、この部材製作時にコンクリートの性能向上に係わるフライアッシュの活用を考慮し、異なる蒸気養生の条件下におけるフライアッシュコンクリートの温度抑制効果、強度発現特性、およびフライアッシュの反応性等に関する検討を行った。その結果をフライアッシュコンクリートの強度発現特性およびセメント硬化体の相組成としてまとめ、フライアッシュコンクリートのプレキャスト部材への活用の可能性を示している。