2012 年 66 巻 1 号 p. 353-358
廃棄物等の処理、品質確保およびCO2削減という観点から、高C3A型混合セメントを対象に、耐久性を含めたコンクリート物性を調べた。その結果、流動性および強度へのC3A量の影響は小さいことがわかった。また、乾燥収縮、促進中性化、凍結融解抵抗性および塩分浸透性は、基準セメントと比較して問題となる差は認められなかった。水和解析の結果、混合材添加量の増加やC3A量の増加により、ヘミカーボネートの生成が活発になることがわかった。また、細孔径分布は小さい方に移動した。本検討の範囲において、高C3A型混合セメントは実用上、問題ないと考えられた。