安山岩などの火山岩類は北陸地方の重要な骨材資源である。しかし、日本海からの季節風や凍結防止剤散布の影響などもあり、安山岩系骨材を使用したコンクリートにアルカリシリカ反応が顕在化している。地産地消による環境負荷低減と資源の有効利用に配慮した、北陸地方での抑制対策として、混合セメントの使用は必然的なものである。そこで本研究では、当該地域のフライアッシュと代表的な反応性骨材との組み合わせでの抑制効果の検証を行った。その結果、フライアッシュの使用によりモルタルの膨張を効果的に抑制でき、実用的かつ十分な抑制効果が示された。さらに、骨材の反応性の評価と微視的内部組織の判定には、偏光顕微鏡による観察が有効であることが確認できた。