2012 年 66 巻 1 号 p. 568-575
本研究は、道路橋RC床版の補修・補強法としてUFCパネル上面接着補強法を提案し、実用性を評価するために輪荷重走行疲労実験を行った。実験には、RC床版供試体、SFRC上面増厚補強したRC床版供試体、UFCパネル上面接着補強したRC床版供試体を用いて比較検討した。その結果、UFCパネル上面接着補強床版はRC床版供試体の47.1倍、またSFRC上面増厚補強の2.2倍の補強効果が得られ、耐疲労性が評価された。たわみ・ひずみと等価走行回数の関係においても破壊時まで急激な増加は見られない。破壊状況は全ての供試体が押抜きせん断破壊となった。よって、UFCパネル上面接着補強法においては耐疲労性が評価され、道路橋RC床版の補強法として実用的であると考えられる。