セメント・コンクリート論文集
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リサイクル
塩化物を含有する再生骨材Lを用いたコンクリートの基礎的性状の把握
田端 辰伍宮里 心一網野 貴彦羽渕 貴士
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2012 年 66 巻 1 号 p. 607-614

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抄録

近年、建設副産物として発生するコンクリート塊の増加や天然骨材の枯渇化などの背景を受け、再生骨材の用途拡大が期待されている。しかしながら、塩化物を含有した海洋コンクリート塊から製造した再生骨材をコンクリート用骨材として利用する検討は積極的には行われていない。そこで本研究では、骨材の製造時に環境負荷の少ない再生骨材Lに着目し、塩化物イオン含有率0.0~0.3%の再生細骨材を用いたコンクリートのフレッシュ性状、強度および鋼材腐食を検討した。その結果、再生細骨材中の塩化物イオンの多少は、スランプロス、空気量ロス、ブリーディング量、加圧ブリーディングおよび凝結時間に影響を及ぼさなかった。

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