セメント・コンクリート論文集
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耐久性
練混ぜ水として海水を用いたコンクリートの中性化現象と内部鉄筋の腐食挙動に関する実験的検討
永田 智大大即 信明西田 孝弘小原 弘毅
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2013 年 67 巻 1 号 p. 495-500

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抄録

国連食糧農業機関の報告によると2025年に世界人口の約2/3が淡水不足の危機に陥るとされ、淡水の節制が求められており、建設分野においても関連する検討が必要である。本研究では、上記の一環として、練混ぜ水として海水を用いたコンクリート(海水練りコンクリート)の中性化に対する耐久性を、中性化速度係数、塩素元素分布、目視観察と電気化学的計測による鉄筋の腐食挙動の観点から評価した。その結果、海水練りの場合、①淡水練りと同程度の中性化速度となること、②中性化による塩化物イオンの濃縮が起きること、③中性化領域が鉄筋位置に到達した時点で鉄筋腐食が生じることが確認された。

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