2013 年 67 巻 1 号 p. 501-506
本研究では、竹素材及び竹補強材のエマルション処理による引張性状及び竹補強セメントモルタルの凍結融解抵抗性の改善効果について検討している。その結果、竹素材の引張強さはエマルション塗布量の増加に伴い、増大する傾向にあり、弾性係数は若干増大する。又、エマルション塗布量の多い竹補強材を用いた竹補強セメントモルタルほど凍結融解サイクル数の増加に伴う相対動弾性係数及び質量減少率の低下の程度は緩慢になり、耐久性指数は増大する。本研究の限りでは、竹補強材をエマルション処理することにより、竹補強セメントモルタルの凍結融解抵抗性は改善されることが明らかである。