セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
低水結合材比におけるセメント硬化体の力学特性に及ぼす高温履歴の影響
村野 耕基浅本 晋吾蔵重 勲湊 大輔
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2014 年 68 巻 1 号 p. 140-147

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抄録
高温負荷が低水結合材比のセメント硬化体の力学特性に及ぼす影響を検討するため、普通ポルトランドセメント、高炉セメントB種、フライアッシュセメント用いたセメントペースト及びモルタルを、3種類の異なる温度履歴で養生した。混和材添加のセメントペーストは、高温負荷で水和反応が促進され常温養生に比べ材齢28日強度が増加し、水銀圧入試験からも組織の緻密化が確認された。モルタルに高温負荷を継続的に与えると、いずれも常温養生に比べ材齢28日強度が低下し、自己乾燥による骨材界面の損傷が理由に考えられた。初期高温履歴を与えると、モルタルの材齢91日強度は材齢28日より小さく、材齢経過により強度が低下する可能性が示唆された。
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© 一般社団法人セメント協会
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