セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
高炉スラグセメント硬化体の塩化物イオン吸着能に及ぼすCa溶脱の影響
阿部 悠石垣 邦彦胡桃澤 清文名和 豊春
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2014 年 68 巻 1 号 p. 226-232

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抄録

放射性廃棄物処分施設にコンクリートを使用することが検討されており長期にわたる核種の外部環境への漏洩抑制が期待されている。その際に長期間地下水に曝露することによりセメント硬化体内部からカルシウムが溶脱し吸着量が減少すると考えられる。本研究ではCa溶脱程度に応じた高炉スラグセメント硬化体の塩化物イオン吸着量を実験的に検討し、予測式を構築することで吸着量を定量的に明らかにした。その結果、溶脱によりCa/Si比が低下し高炉スラグセメントにおいてはAl/Si比が増加することにより吸着量に影響を及ぼすことを明らかにした。

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© 一般社団法人セメント協会
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