抄録
本研究では水セメント比が70~31%のコンクリートについて、表層品質に及ぼす配合、脱型時期および養生方法の影響を検討した。その結果、材齢1日で脱型し湿布養生を1ヶ月間行うと、水セメント比45%の配合においてかぶりコンクリートの圧縮強度は最も増加し、材齢7日で脱型後に気中養生を行った場合の1.5倍となった。一方、材齢1日で脱型し気中養生を行うと、水セメント比53.5%の配合においてかぶりコンクリートの圧縮強度は最も低下し、材齢7日で脱型後に気中養生を行った場合の0.7倍となった。また、コンクリートの圧縮強度が大きくなるほど表層透気係数は小さくなる傾向にはあるが、水セメント比を小さくすることによる強度増加よりも養生の影響が大きく、湿布養生を1ヶ月間行うといずれの配合においても表層透気係数は2×10-16m2~0.1×10-16m2と小さくなった。