抄録
本研究では低環境負荷型汎用セメントの材料設計を目的として、遊離石灰(f.CaO)量を変化させた高エーライト(C3S)セメントと、混合材にフライアッシュ(FA)と高炉スラグ微粉末(BFS)を用いた混合セメントの水和反応に及ぼすf.CaOや混合材の影響について検討した。C3Sを70%程度含むセメントを用いることで混合材を20%混合しても初期材齢において普通セメント(N)と同等の発熱量と細孔量が得られ、Nと同等の初期強度が得られると推察した。またC3Sやf.CaOを増加させることで混合セメントでもNと同程度のCa(OH)2生成量が得られ中性化抵抗性の改善も期待できることを明らかとした。さらにf.CaO量を増加すると初期におけるBFSの反応が促進され、またFAの反応も促進される傾向を示した。