セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
高炉スラグ高含有セメントの水和に及ぼす養生温度の影響
坂井 悦郎相川 豊西村 幸恵二戸 信和
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2016 年 70 巻 1 号 p. 119-126

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抄録

無水セッコウを添加した高炉スラグ高含有セメントの水和反応に及ぼす養生温度や無水セッコウやLSP添加量および遅延剤の影響について検討した。養生温度が20℃ではAFtを主に生成する無水セッコウの添加量5%でも、30℃の場合にはAFm相が生成した。この場合、無水セッコウ量を7%と増加することや石灰石微粉末の少量添加によりAFtが主に生成した。また、遅延剤は種類により、AFmの生成を抑制する効果を示すものも見られた。なお、遅延剤の添加により養生温度30℃での材齢28日の高炉スラグの反応率は増加した。さらに普通ポルトランドセメントの水和反応モデルに基づき予測した水和発熱量と高炉スラグ高含有セメントの実測値から、高炉スラグの反応率を推定する方法について検討した。

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